森七菜 / 俳優
Bolivia
ボリビア
飾らず、ありのままでいい
森七菜が自然体でいられる場所、ボリビア
森七菜 / 俳優
2019年に映画『天気の子』でヒロイン役に抜擢されたことで注目を集め、その後も様々な話題作に出演し続けている若手俳優、森七菜。彼女がペルー共和国を経由し、向かったのは南米中央部に位置するボリビア。今年3月に公開を控えている映画『四月になれば彼女は』の撮影で昨年1月に渡ってから、彼女にとっては約1年ぶりの再訪となる。海外での映画撮影をまだ経験したことがなかった当時。自分がどう思われるかではなく、演じている役がどう思われるかが全てだった。広大な自然の中で1ヶ月間、自分自身と向き合った時間で見つけた答えは、カメラの前で嘘なく立ち居振る舞えたら、きっとそれは芝居にも繋がるという覚悟。一人芝居に挑んだこの場所で生まれた感情は、今の活躍にも繋がっている。あのとき感じた気持ちを確かめに、最終目的地であるウユニ塩湖を目指す。22歳、俳優人生始まったばかり。二度目となるボリビアで未来を見つめる旅に出る。JOUR
NEY
Lima City
統治時代の名残と
現代の魅力が融合する街
ボリビアへの直行便がなく、隣国ペルーを経由するのが一般的。まずは、24時間以上かけてペルーの首都リマに到着。かつてスペイン統治時代の名残りから、いまでもコロニアル様式の建築が点在しており、その一部は世界遺産として登録されている。また、カテドラルや大統領府が位置するリマ旧市街地の中心「マヨール広場」は、観光スポットとしても人気。ここで、森さんは散策を楽しみ、人気ショッピングエリア「ラ・ウニオン通り」でショッピングと食べ歩きを満喫した。
Lima City
リマ市
Pl. Mayor, Centro, 28012 Madrid
Lines and Geoglyphs of Nasca and Palpa
首都リマからバスで4時間
ペルーが誇る世界遺産
紀元前2世紀から7世紀にナスカ文化の人々によって描かれた、ハチドリやクジラ、宇宙飛行士など、700以上の地上絵が存在する。大きさは10〜300mと大小様々。この巨大で精巧な図を描くためには、高度な測量技術と数学的な知識が必要とされるため、その制作方法や目的は今でも謎となっている。ペルーの中南部に広がる乾燥した大地に点在しているため、付近の飛行場から小型ジェット機に乗ることで、上空から見下ろすことができる。
Lines and Geoglyphs of Nasca and Palpa
ナスカとパルパの地上絵
Nazca , Peru
La Paz City
標高3,650mにも及ぶ地形の起伏が激しいラパス市内には
鉄道を通すことが難しかったため、ロープウェイが建設された。
世界では珍しく、一般市民の足として通学や通勤に利用されている。
ペルーから3時間半
ボリビアの首都ラパス
ボリビアの首都ラパスは、世界で最も標高が高く、「雲の上の街」と称されている。街全体がすり鉢のような形をしており、中心部には都会的な街並みが広がる。標高が高い場所は酸素が薄いため、ラパスでは低地の方が高級住宅や高層ビルが建ち並ぶ。ロープウェイからは隣町のエルアルトの街並みや、天気が良ければアンデス山脈を眺望でき、観光スポットとしても人気。
La Paz City
ラバス市
La Paz, Bolivia
The Witches Market
民芸品や魔術に使う道具から
神々へのお供物までが揃う通り
ラパスに暮らす人々が日常的に買い物で利用するロドリゲス市場から、10分ほど歩いた場所にある市場。お土産ショップが並ぶ通りではあるが、まじないに使用するリャマの胎児のミイラや、干したカエルなど、儀式で使われる怪しい道具が売られていることから「魔女通り」と呼ばれている。実際に、ラパスの一部地域では昔から伝わる民族儀式がいまだに行われているそう。森さんは防寒対策用にポンチョを試着した。
The Witches Market
魔女通り
Melchor Jimenez 872, La Paz
Manq'a Restaurant
森さんがボリビア料理を
堪能したレストラン
ボリビアの伝統料理や食材を使い、洋風にアレンジしたフュージョン料理を提供するレストラン。飲み物もボリビア産のワイン、クラフトビール、独自の素材に使ったジュースなど、ボリビアの食文化を十分に味わうことができる。森さんは、自家製ソースのクリスマス風ベーコンをオーダーした。
Manq'a Restaurant
マンカレストラン
Plaza Abaroa, Av. 20 de octubre #927 entre, Belisario Salinas y, La Paz
Salar de Uyuni
アンデス山脈に囲まれた
広大な塩の大地
南米の中央アンデス山脈に位置し、チリとの国境にもほど近い標高約3,700mの高原地帯の一角に広がる塩原。その広さは新潟県とほぼ同じに値する。雨によって溶けた塩が乾くことで地表に均一に溜まるため、地球上で最も平らな大地と言われている。12月から3月の雨季になると塩湖に水がたまり、鏡面のように空や雲を映し出す。この場所で森さんは、当時の心境を振り返り、22歳になった今だから感じる思いに浸った。
Salar de Uyuni
ウユニ塩湖
Salar de Uyuni, Bolivia
Hotel Playa Blanca
塩湖に佇む塩でできたホテル
塩湖の入り口付近にあり、建物内はすべて塩でできていることから「塩のホテル」という名称で利用されていた。しかし現在は、観光客の休憩場所として活用されている。映画『四月になれば彼女は』のロケ地としても使われており、森さんが手紙を書くシーンを撮影したテーブルと椅子も、その当時のまま変わらず置いてあった。柱には観光客がステッカーを貼っていく風習がある。前回訪れた際に、森さんが貼ったステッカーも残っていたが、今回の再訪を記念にまた新たにステッカーを貼った。
Hotel Playa Blanca
ホテル プラヤ ブランカ
Salar de Uyuni, Bolivia
Incahuasi Island
ウユニ塩湖にある
聖なるサボテン島
塩湖内にある32の島で唯一、観光開放されており、「聖なるサボテンの島」とも呼ばれている。水量の少ない乾季には、サボテンが群生し、なかには5mを超えるほどの巨大サボテンもあるそう。森さんは神秘的な景色に感動しながら、島の周辺を散策した。
Incahuasi Island
インカ・ワシ島
Isla Incahuasi, Bolivia
飾らず、背伸びせず、小細工に頼らず。
素直に振舞えば、それが、唯一無二の芝居になる。
身構えず、自然体であり続ける覚悟。
それがオーディエンスを釘付けにし、
作品に圧倒的リアリティをもたらす。
ボリビアで初心を取り戻し、
自然に湧き出た感情を表現できた。
もう、自分を貶めたりはしない。
作為をすべて取っ払い、全力で役に挑む。
旅はまだ始まったばかり。
JOUR
NEY