片桐仁 / 芸人・俳優・彫刻家
Taiwan
台湾
彫刻家として大きな一歩を踏み出せた
片桐仁がインスパイアされた場所、台湾
片桐仁 / 芸人・俳優・彫刻家
※写真はGoogle Pixelで撮影しています。
存在感たっぷりの芝居で数々の話題作に出演する片桐仁。今や俳優のイメージが強いが、この世界に踏み込んだきっかけは大学在学時に結成したコントグループ「ラーメンズ」の活動。シュールな芸風で人気を博した。一方で多摩美術大学の版画科出身の彼は、デビュー前から粘土アートを作り続け、彫刻家としての一面も持つ。そんな多才な彼が訪れたのは5年前に初の海外個展を開いた、台湾。彼の集大成として開催されたこの個展は、来場者が3万人にものぼった。自分のことを知らない人にも作品を通して伝わる何かがある。念願の海外初進出は確かな手応えを感じた。この地に再び訪れ、今度は何を感じるだろう。彫刻家として転機となった地で、彼のこれからの創作活動につながる糸口を探ります。JOUR
NEY
Huashan1914・Creative Park
片桐さんが国外初の
個展を開催した展示スペース
吉本興業が日台の文化交流の場所としてオープン。ここで2019年6月7日〜6月30日までの間、片桐さんの個展「ギリ展」が開催された。個展はおよそ20年にわたる創作活動の集大成であり、展示作品は120点にも及ぶ。来場者は約3万人にものぼった。
Huashan Laugh&Peace Factory
華山 Laugh&Peace Factory
No. 1, Section 1, Bade Rd, Zhongzheng District, Taipei City, 台湾 100
National Palace Musium
片桐さんが5年前に
最も衝撃を受けた博物館
中華芸術文化の集大成ともいわれる国立故宮博物院は、フランスのルーブル、 アメリカのメトロポリタン、ロシアのエルミタージュと並んで世界四大博物館の1つにも数えられている。およそ60万点近くの収蔵品があると言われているが、常時展示している品は、6000〜8000点。有名な宝物数百点を除いては3〜6カ月おきに展示品を入れ替えているため、すべてを見て回るには、10年以上はかかると言われている。有名な白菜 (翠玉白菜)・角煮 (肉形石) の展示スペースは人だかりが絶えない。片桐さんは縄文土器や青銅器など古代の遺物を作品のモチーフにすることも多いそう。
National Palace Musium
国立故宮博物院
No. 221, Sec 2, Zhi Shan Rd, Shilin District, Taipei City, 台湾 111
Chosho Bijutsusha
国立台湾芸術大学の学生が
こぞって訪れる画材店
国立台湾芸術大学の近くにあり、約50年前からあるお店。伝統と革新的な世代原理を組み合わせ、各国の美術画材を実店舗やネット配信で流通させることを目的としている。1階には塗料、筆、鉛筆、ペン、ハケ、パレット、スケッチブック、粘土などが並び、2階には様々な種類の粘土ヘラ、キャンバス、画材ケース、デッサン模型、模造紙などが揃う。片桐さんは日本ではあまり見かけない画材道具を購入した。
Chosho Bijutsusha
兆生美術社
No. 3號, Lane 29, Section 1, Daguan Rd, Banqiao District, New Taipei City, 台湾 220
Raohe Street Night Market
台北を代表する
大規模な夜市
台北で最も古いといわれる夜市で、士林と共に台湾の2大夜市と言われている。地下鉄松山線の松山駅の向かいにあり、アクセスが良い。松山慈祐宮の門前約400mほどの⻑い1本道に、食べ物から衣料品、ゲーム、占いまでさまざまなジャンルの屋台がところ狭しと並んでおり、その中でも「薬燉排骨」と「胡椒餅」の2大名物は必食。ロケではフルーツ屋台で「蓮霧 (レンブ)」という台湾ではポピュラーな赤い果物、そして「十三香麻辣小龍蝦」という店でアワビの煮付けや「胡椒餅」を堪能した。
Raohe Street Night Market
饒河街夜市
Raohe St, Songshan District, Taipei City, 台湾 105
Yilan County Hall
自然と建築の調和が
美しい県庁舎
その場所らしさを表現する、日本のアトリエ系建築設計事務所「象設計集団」が、1997年に「公園のように緑や水にあふれ、いつでも人々の出入りが自由で、居丈高でなく、人々に親しまれ、地域を表現している県庁舎」という元県知事の陳定南さんによって示されたコンセプトをもとに設計。急激な⺠主化が始まった当時の台湾の「新しい世界に変えていく」という気運が建築にも投影されている。ここで片桐さんは旅の締めくくりに画材屋で購入したもので水彩画を描くことに。
Yilan County Hall
宜蘭縣庁舎
No. 1號, Xianzheng N Rd, Yilan City, Yilan County, 台湾 260
44 SV Private Dining,Bistronomy
片桐さんが5年前に
個展の決起会で訪れたレストラン
第2次世界大戦後に国⺠党政府に従って台湾にやってきた軍人とその家族らが暮らした「眷村」の郷土料理を再現したお店。ミシュランを3年連続獲得している。眷村料理は味が濃く、小⻨を使っているものが多いのが特徴。今回片桐さんが食べたのは、「白斬雞 (骨つきの鶏肉)」、「當歸香腸 (アンジェリカのソーセージ)」、「香菜香腸 (パクチーのソーセージの盛り合わせ)」、「毛澤東紅燒肉 (角煮)+刈包 (パン)」、「南村獅子頭砂鍋 (大きな肉団子や白菜などが入った鍋)」など。
44 SV Private Dining,Bistronomy
南村|私廚,小酒棧
No. 10號, Alley 33, Lane 216, Section 4, Zhongxiao E Rd, Da’an District, Taipei City, 台湾 106
芸人、俳優、彫刻家。
三足の草鞋を履く自分はいったい何者なんだろう。
先の見えない不安の中で、ただひたすらバットを振り続けた。
すると思わぬ気づきがあった。
自分が何者かなんてどうでもいい。
どう感じるかは、人それぞれ。
創作は無限の可能性を秘めている。
表現者・片桐仁の旅はまだまだ続く。
JOUR
NEY