脇屋友詞 / シェフ
Hokkaido
北海道
中国料理界の革命児はここで生まれた
シェフ・脇屋友詞の原点、北海道
脇屋友詞 / シェフ
※写真はGoogle Pixelで撮影しています。
「中国料理界の革命児」の異名を持つシェフ・脇屋友詞。名ホテルで総料理長を勤め上げたのち、誰も辿り着けなかった中華料理の新たなスタイルを確立した彼は現在、都内に構えた4つの人気店の舵を取る。そんな日本の中国料理界を牽引する彼の料理のルーツは、故郷・北海道の地にあった。初めて自分で料理を作り、その美味しさに作る楽しさを覚えたのは小学生の頃。その後、父親の強い希望で、半ば強制的に15歳で料理の世界に飛び込んだ。中華鍋をひたすら洗う下積み時代。その現場はまさに戦場のようだったという。そしていくつかの店でキャリアを積んだのち、努力と向上心が身を結び、立川のホテルの中国料理店の店長に就任する。当時、中国料理は熱々の大皿料理を大人数で取り分けるスタイルが大前提。そこで彼は1人前を美しい小皿に盛り付けた新しい料理の提供方法を提案。その反響は大きく、それまでの常識が全国で変わっていった。日本における中国料理の歴史は、脇屋前・脇屋後に分かれると言われるほど。 50年というキャリアを超えた今、改めて考えたのは自分の味、その原点がどこにあるのかということ。中国料理界の名シェフになった彼が、故郷の食材を味わいながら、自分のルーツを辿る旅に出る。JOUR
NEY
terzina
ご当地食材で楽しむイタリアンのお店
北海道産の野菜や肉、魚介を使ったメニューが揃う人気レストラン。ローマとヴェネツィアで修行を積んだオーナーが、北海道の食材の良さに惚れ込み、1998年にオープンした。脇屋さんはタチ(タラの白子)のパスタを注文。クリーミーな味わいのタチを、白ワインと一緒に楽しんだ。
terzina
テルツィーナ
北海道札幌市中央区南1条西6丁目1番4 第27桂和ビル2階
Sushizen
北海道を代表する老舗寿司店
昭和四十六年に開業した、老舗の高級寿司店「すし善」。厚生労働省の「現代の名工」、「黄綬褒章」を受章した北海道寿司の第一人者とも呼ばれる店主が、新鮮な食材を贅沢に使った品々を振舞ってくれる。どうしても訪れたかったという脇屋さんは、一品一品、寿司からデザートまでじっくり堪能した。
Sushizen
すし善
北海道札幌市中央区北1条西27丁目2−7
Memme
北海道の食材の炉端焼きと
地酒を楽しめるお店
昔ながらの北海道を感じられる店内が特徴的な炉端焼きの店「めんめ」。店名の“めんめ”は、北海道では高級魚として人気の魚で、“きんき”の名でも知られている。ロケでは、めんめの炭火焼きと、新鮮なお刺身、地酒を堪能した脇屋さん。何度食べてもまた戻ってきたくなる、地元に帰ってきたらフラッと寄りたくなる、そんなお店なんだとか。
Memme
めんめ
北海道札幌市中央区南3条西6丁目狸小路6丁目 狸小路市場内
Seikatei Park
脇屋さんが幼少期によく遊んだ公園
清華亭とは有形文化財に指定されている家屋で、明治天皇の北海道行幸の際の休憩所として建築されたもの。その横に位置する清華亭遊園は、脇屋さんの子供時代の遊び場の一つだったそう。集合場所としてもよく利用したそうで、当時はこの公園の向かいに実家が建っていたと教えてくれた。
Seikatei Park
清華亭遊園
北海道札幌市北区北8条⻄5丁目
Hokkaido University
広大なキャンパスが広がる国立大学
開放的なキャンパスや、農耕にまつわる特徴的な学部など、土地ならではの魅力が人気の北海道大学。近年では100年以上前から昆虫学及養蚕学教室として使われていた建物を改築し、「北海道大学ワイン教育研究センター」を設けるなど、地域に寄り添った研究も進めている。幼少期、北海道大学のそばに家があったという脇屋さんは、キャンパス内が通学路兼遊び場だったんだとか。ガキ大将として色々なイタズラもしたそうで、当時のやんちゃなエピソードも教えてくれた。
Hokkaido University
北海道大学
北海道札幌市北区北8条⻄5丁目
Nijo Market
100年以上の歴史をもつ市場
明治初期に、石狩浜の漁師が新鮮な魚を売り始めたことをきっかけに開設された市場で、北海道札幌市の中心部に位置し、海鮮以外にも果物や野菜を扱うお店がずらりと立ち並ぶ。連日朝から多くの人で賑わう市場で、脇屋さんもお目当ての新鮮な魚をゲット。
Nijo Market
二条市場
北海道札幌市中央区南2条東1丁目南3条東1丁目〜2丁目
Sapporo Grand Hotel
1934年創業の「北の迎賓館」
北海道初の本格的洋式ホテルとして開業。札幌駅から徒歩10分、大通り公園から徒歩5分に位置し、長く迎賓館や社交場として札幌市民に愛されてきた。ホテルではチャイニーズダイニング、日本料理、⻄洋料理、バーなど様々なレストランで食事を楽しむことができる。ロケでは脇屋さんがキッチンを借りて、北海道ならではの食材を使った料理を披露してくれた。
Sapporo Grand Hotel
札幌グランドホテル
北海道札幌市中央区北1条西4丁目
豊かな海の幸がいつも身近にあった。
故郷には感謝せずにはいられない。
北海道ならではの豊潤を、広く伝えたい。
故郷の食材で中国料理をさらに進化させる。世界へ発信する。
脇屋友詞の恩返しが、ここから始まる。
JOUR
NEY
脇屋友詞 (わきや ゆうじ)
1958年北海道札幌市生まれ。中国料理シェフ。中学卒業後、赤坂「山王飯店」、自由が丘「桜蘭」、東京ヒルトンホテル/キャピトル東急ホテル「星ケ岡」等で修業を積み、27歳で「リーセントパークホテル」の中国料理部料理長、1992年に同ホテル総料理長になる。1996年、「トゥーランドット游仙境」代表取締役総料理長に就任。2001年、東京・赤坂に「Wakiya-笑美茶樓」を、2023年12月に「Ginza脇屋」をオープン。東京で4店舗のオーナーシェフを務める。2010年に「現代の名工」受賞。2014年、秋の叙勲にて黄綬褒章を受章。2023年に料理人人生50周年を迎えた。公益社団法人日本中国料理協会会長。